ランニングや脚を使うスポーツの前後に行う下半身ストレッチ
ランニングや脚をよく使うスポーツの後に行う9種類の下半身ストレッチです。上半身が1種目入っていますが、下半身との連動性を加味して取り入れています。
運動後のストレッチは、疲労物質を取り除いて回復を早めることに役立ちます。疲労の回復が促進されることによってトレーニング頻度を高めて効果を引き出していったり、次のトレーニングや運動に備えるために大切なルーティンなので、怠ることなく行うようにしましょう。
次の運動やトレーニングのパフォーマンスにも影響してきますので、やっている人そうでない人とでは意外と差が付く部分でもあります。やれば差を付けられる、あるいは差を縮められるところなので試合や練習と同じくらいストレッチにも重点を置いてもらえればと思います。
運動前のストレッチは、体の状態確認や血流を高めて運動にスムーズに入ることを目的に行います。怪我の予防にも有効となります。ダイナミックストレッチに加えて取り入れると効果的です。
ストレッチの時間については、ランニングやスポーツ前に行うときは、体の状態を確かめる意味で各種目を15~20秒ほど軽めに行い、あとに行うときは30~40秒程じっくりと行うようにします。ストレッチではあまり時間を伸ばし過ぎても、途中で効果が高止まりするので、長くすればするほどいいというものではありません。正しい方法と適切な時間を意識して行っていきましょう。
下半身だけでなく全身を徹底的にストレッチしてランニングに入りたい場合は、「ランニング、ウォーキングの前のストレッチ方法」をご参考下さい。
ストレッチメニューの構成と解説
以下の種目を表示順に進めていきます。
動画ではフォームのお手本を見せる形で紹介されていますが、実際行うときは、上述したように各種目を運動前は15~20秒程度、運動後は30~40秒程度行うようにします。
ストレッチは体の状態を冷静に見つめる取り組みでもあるので、できるかぎり取り入れるようにして下さい。
ロールフォーワード(前屈)
いわゆる立位で行う前屈です。太ももの裏、ハムストリングをストレッチします。
膝を伸ばしたまま、腰から折りたたむようにして体を倒していきます。太ももの裏が伸びていることを感じながら行ってみましょう。
柔軟性には個人差がありますので、床に手が付かなくてもOKです。正しい動作で行っていれば、全く問題ありませんので、自分ができるところまで曲げたら30秒間保持するようにしてみましょう。床に付けようとして無理して曲げる事だけは避けて下さい。
背中を丸めるのではなく腰から折りたたむことをしっかりと意識して行いましょう。
ランナーズ・ランジ
脚を前後に開き、前脚の膝を曲げ、うしろ脚は真っ直ぐに伸ばします。この姿勢から上半身をできるだけ前に倒してキープします。
曲げている脚側の腰、お尻、太もも付け根が伸びていれば正しい方法で行われています。そうでなければ、動画を参考にフォームを見直して下さい。
ヒラメ筋も伸びていますが、伸びを感じにくい部位なので、正しい動作で行うことを必須として取り組んで下さい。
クワッド・ストレッチ
太ももの前を伸ばすストレッチです。
片膝を曲げて、もう一方は膝を立てます。この姿勢からうしろ脚を引き付けます。うしろ脚の股関節から太ももの前側に伸びを感じられればOKです。
ポイントはうしろ脚の膝をできるだけ遠くに置き、反った形にすることです。そうすることで太ももの前側がよく伸びていきます。
ハムストリング・ストレッチ
太ももの後ろを伸ばすストレッチです。
前脚を伸ばして、うしろを脚は膝を曲げておきます。この姿勢から前脚の膝を伸ばしたまま腰を折りたたんでストレッチします。
柔軟性によって可動域はそれぞれなので、自分が曲げられるところまで曲げたら、そこでキープするようにします。勢いをつけたり無理に伸ばすと痛める原因になるので、ゆっくりと伸ばすようにしましょう。
正しくできていれば、太ももの裏側が良く伸びていることがよく実感できます。
ロールフォワード
最初に行った前屈をもう一度行います。
ランナーズ・ランジ
前に行ったランナーズ・ランジの逆側を行います。
クワッド・ストレッチ
前に行ったクワッド・ストレッチの逆側を行います。
ハムストリング・ストレッチ
前に行ったリング・ストレッチの逆側を行います。
キャット&カウ
ここで一旦、脊柱と腹部のストレッチを挟みます。ランニングやサッカーなどのスポーツでは下半身を使うときに上半身も連動して体のバランスを取ろうとします。その緊張を解きほぐすために上半身のストレッチが挟まれています。
方法は、四つんばいになり、首から腰までを連動させる形で脊柱の曲げ伸ばしを行います。
動作する箇所は脊柱のみです。背骨の一つひとつが動いていることを想像しながら行ってみましょう。反らした時は背中に物を乗せているイメージ、丸めた時は天井から引っ張られているイメージで行えるとGOODです。
腕と太ももは真っ直ぐに立てて動かないようにしておきます。
バタフライ・ストレッチ
足の裏を合わせて、股関節を広げます。その姿勢から腰を曲げていき股関節と腰部をストレッチしていきます。
背中を丸めることを意識するのではなく、腰を折りたたむ意識でストレッチしてみましょう。そうすることで伸ばしたいところをしっかりとストレッチすることができます。
ランナーズ・ストレッチ
太ももの裏側をストレッチします。
片脚を伸ばして、もう片方は膝を曲げて足の裏を一方の太ももに付けます。この姿勢から腰を曲げていきます。膝は真っ直ぐに伸ばしておきます。
背中を丸めるのではなく、腰をしっかりと折りたたむことを意識して実践するようにして下さい。
体が硬い人の場合、うまく足の裏を掴めないかも知れません。その場合は足首やふくらはぎなど柔軟性に合わせて持つ位置を変えるようにしてみましょう。
逆側も同様に行います。
ツイスト・ストレッチ
腰部からお尻をストレッチしていきます。
片脚を伸ばして、もう片方は膝を曲げて脚を組む形でクロスさせます。組んだ脚に手をかけて、腰をひねっていきます。
急にひねらずにゆっくりとひねっていくのがポイントです。
背筋が丸くならないように注意して、真っ直ぐに伸ばして行うようにしてみましょう。
逆側も同様に行います。
パイク・ストレッチ
いわゆる座位で行う前屈です。太ももの裏側を伸ばしていきます。
足を伸ばして座り、腰から折りたたむ形で体を曲げていきます。足の裏を持てる人はフックをかけるようにして足裏を掴んで伸ばしていきましょう。足裏まで届かない人は足首やふくらはぎを握る形で伸ばしていくとよいでしょう。
背中を丸めるのではなく、腰(股関節)を曲げる意識で行うのがもっとも重要なポイントになります。膝も曲げないようにします。
正しくできていれば太ももの裏側が伸びているのが実感できると思います。伸びがあまり感じられなければ、今一度フォームを確認するようにして下さい。